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6/23 「凡庸の唄」を読む 新しい時代を担う子ども達のために


『 (略)・・・・・私は〝上に伸びる〟ことに反対したり、〝縦に伸ばす〟努力を決して否定しない。それどころか私自身、いわゆる〝上昇志向〟の生き方をしてきたし、現在も一部でそれを続けている。些細な例だが、東京・原宿から八ヶ岳に越した後に始めた自転車通勤では、毎回タイムを記録して、短縮できたと言っては喜んでいる。しかし、短縮できずに、〝凡庸な〟記録で終わったときも、落胆の気持ちなど起こらない。なぜなら、目的に達するまでの道すがら、私の心と体は〝横方向〟に拡大していく自分を感じているからだ。澄んだ空気をいっぱいに吸い込み、風を全身に受け、緑の香を吸い込み、全身の筋肉を動かし、坂を登る苦しさにもだえながらも、悠々と空を行くノスリに心を寄せ、道端の花の名前を思い出し、キジのすっとん狂な鳴き声に思わず苦笑する・・・・・・。

 そんなことは自己満足に過ぎない、と読者は思うだろうか?

 人間の姿があまり見られない山岳地帯で、社会から離れて体を鍛えても、社会へ何の貢献か、と読者は疑うだろうか?

・・・(略)・・・

 自然界の動きに呼応して凡庸に生きること−−他の生物すべてがやっていることを、人間がしなくなっている。逆に、人間の要求に合わせて自然をネジ曲げること。それで幸福を得られると夢想すること。この自然に対する人間の好き勝手な態度が、対人関係に及ばないはずがないのである。

 人間社会は自然界と別物ではない。人間社会の先に、人間社会を含んだ本当の価値がある。自然を慈しむこと、人間社会を愛すること−−二つは実は同じことなのだ。』(「凡庸の唄」あとがき_52-54ページより)

 

「新しい時代を担う子ども達のために」私たち大人ができることは?

谷口雅宣先生の新刊書「凡庸の唄」にヒントを求めて、“新しい文明”を担う子どもたちのことを、謙虚な気持ちになって考えてみる座談会です。

 

========開催要項==========

日 時 6月23日(土)13時30分-15時30分

会 場 生長の家東京第二教区教化部会館

講 師 久都間 繁 生長の家東京第二教区教化部長

奉納金 300円 以上随意

・現職の教育者の方・教育に興味のある方はどなたでもご参加いただけます。

*お問い合わせは、tko2seikyoukai@gmail.com まで。

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2018年開催予定

 

第20回 幸せを運ぶ教育フォーラム

日 時 8月11日(土・山の日)10:00~12:00

講 師 久都間 繁  教化部長

会 場 調布市文化会館たづくり「601会議室」

 

第21回 幸せを運ぶ教育フォーラム

日 時 10月14日(日)13:30~15:30

会 場 生長の家東京第二教区教化部会館